□第1話 「南さんちの三姉妹」 |
穏やかな秋晴れの日曜日の朝――南家のリビングの窓が開く。
気持ちよさげに外を眺める長女ハルカは、南家の家事を一手に
引き受けている。三女チアキはハルカを手伝うために目をこすり
ながらチアキが現れるのであった。一方、次女カナはというと、
一週間でもっとも自由な一日。その自由を確認するために二度寝
を宣言するが・・・ |
□第2話 「おかしな学校」 |
三姉妹でいつものように夕食を囲んでいる。
ハルカが男子と二人で委員会の仕事をしていたという話を聞い
たカナは思わず、「二人でおかしな事してたんじゃないだろうね」
と言うカナ。真顔で「だから、そのおかしな事ってなんなのさ?」
と聞き返してくるチアキに対してハルカは話をはぐらかすので
あったが・・・ |
□第3話 「珠蹴り番長再び」 |
カナの一方的な藤岡との抗争の果て和解すべく、カナは家に
藤岡を招待することにした。進展しているように見えて、実は
どこまでもすれ違っている二人だが、藤岡はハルカやチアキ
には好感な持たれる。特にチアキは、「お父さんに似ている」
というハルカの一言で・・・ |
□第4話 「恋もよう」 |
彼女にフラレた従兄弟のタケルに振り回される南家三姉妹。
けれど、そんな彼女たちも外に出れば無自覚に振り回している
当事者であったりして。ハルカに妄想を寄せる保坂と、藤岡に
恋いこがれるリコ。藤岡に近づくためにリコは策略を練り、
保坂はひたすらハルカを想うのだが・・・ |
□第5話 「海に行こうよ」 |
カナの提案で海に行くことになった南家の三姉妹。
海に備えて水着を用意するも、三人とも成長期だった為(?)
キツくて着られない。水着を買いに行く事にするカナとチアキだ
が、ハルカは不安だった。なぜならカナたちがハルカの水着も
選ぶことになってしまったのである。内田、吉野を連れて海に
行くも、ハルカだけ水着姿になろうとはしなかった・・・ |
□第6話 「マコちゃん誕生」 |
チアキの家に内田と吉野が集まって、みんなで一緒に宿題を
しようと相談していたときのことです。勉強があまり得意で
ないマコトが、自分もそれに混ぜてほしいと言ってきました。
チアキは内心困りましたが、結局はチアキたち女の子3人に、
マコトとシュウイチも加わった5人で宿題をすることになりました。
でも勉強中にハルカが帰宅してくると、チアキにとってさらに困っ
たことが起こります。
ハルカに一目で恋をしてしまったマコトが、ハルカの手伝いを
始めて、しかも「上手上手」とたくさん褒められたのです。
これにむっときたチアキは、もう二度とマコトを家に招くまいと
思うのでした。
でもそのことを知ったカナは、マコトに女装をさせて自分の友達
として家に呼べば面白いに違いないと考え、しかもその思い付き
を実行してしまいます。 かくしてマコトは、「マコちゃん」と
して南家に遊びに行けるようになりました。
が、女装に目覚めてしまいそうなことは、男としてピンチかもしれません。 |
□第7話 「いろいろな顔」 |
マコトに女装の素養があったこととか、タケルおじさんはハルカ
たちにとって「お母さんのお姉さんの息子さん」であることとか、
その人について今まで知らなかったことが、なにかのきっかけで
判明することが、たまにあります。番長こと藤岡と、図書室でなにげ
なく話をしていたことをきっかけに、カナはとある身近な人について
の新発見をすることになりました。 なんと藤岡よりも前からこの学校
には番長が存在していて、中でも初代番長は多くの逸話を残した伝説
の人だと、上級生の女子が教えてくれたのです。
その日、家に帰ったカナが「セクハラしてきた数学教師に花瓶の水を
かけた」ことについて聞いてみると、その伝説の番長であるハルカの
顔色がさっと変わりました。番長と呼ばれていたことをカナに知られ、
そのうえ花瓶の水の一件のことを思い出してしまい、その日のハルカ
の気分はさぞかしブルーだったと思われます。 |
□第8話 「ほさか」 |
マキやアツコたちがハルカの家に遊びに行くという話を、バレー
ボール部の保坂が聞きつけました。彼は、なんとか放課後までにハルカ
と親しくなり、自分もお呼ばれされたいと考えます。結局その日は、
仲良くなるどころか、相変わらず会話すらできずに終わってしまった
のですが、保坂はそれでもハルカを諦めません。今度は「ハルカは料理
上手だ」と聞きつけた保坂は、料理を接点にハルカと親しくなろうと
料理の道を極めようと決意します。 そしてある日、ハルカが朝ごはん
を食べ損なってしまったことを知ると、常に2人分用意してきている
自分のお弁当のうち1つを、ハルカに食べてもらおうと意気込むのでした。
はたして保坂が、いつもの自分の都合のいい妄想どおりに、ハルカと
ラブラブになれる日は来るのでしょうか。まぁ来ない方がいい気もしますが。 |
□第9話 「三姉妹日和」 |
平和に見える南家ですが、ちょっとした事件やトラブルが常にそれぞれに
起きています。臨時休校のために三姉妹で一人だけお休みになったハルカ
は、かえって時間をもてあましてしまいます。たまには朝起こす立場を逆
にしたいカナは、チアキを夜更かしさせようとしますが、自分も眠ること
ができずに共倒れに終わってしまいます。そんな馬鹿な姉でも風邪をひい
たときくらいは、と少しだけカナに優しくしてあげたチアキは、風邪をう
つされて自分が倒れてしまいます。また制服をクリーニングに出す機会に
、姉妹でそれぞれの制服をとりかえて着てみたときは、ウエストやバスト
のサイズをめぐって女の戦いが勃発しそうにもなりました。いろいろあり
ますが、三姉妹そろってお菓子作りをしたりもするので、南家はおおむね
仲良しで平和です。 |
□第10話 「おとこのこ×おんなのこ」 |
チアキの小学校に、南冬馬という子がいます。苗字が同じだけで、もち
ろんチアキの兄弟でも姉妹でもなんでもありません。でもチアキは、
名前に「冬」という文字が入っているのなら自分の弟にしよう、と考え
ます。いざ会ってみるとトウマは女の子だったわけですが、チアキは
トウマをあくまでも弟ということにして、家に連れていきます。
結局トウマは、その後も男の子という設定で南家に招かれることになっ
てしまいました。ところで性別の話をするなら、南家にはすでに、
マコちゃんに女装しているマコトがいます。
そのマコトは悩んでいました。これ以上ハルカをだますことに耐えら
れないので、自分が本当は男であることを明かしたい、と。
そしてある時、ついに決意をして「実はオレは男です!」とカミング
アウトをしますが、ハルカもアキも本気には受け取ってくれません。
その後も成り行きで女装をしてしまい、マコトはドツボにはまっていくのでした。 |
□第11話 「となりの南さん」 |
南トウマが、ハルカたちの方の南家によく遊びに行くようになって、
しばらくたったある日のこと。トウマの3人の兄たちは、妹がお世話
になっていることについて、ハルカたちにお礼を言わなければ、と考
えました。これをきっかけに、トウマ以外にも、向こうの南家の人間
が、こっちの南家(ややこしい)に訪ねてくることになります。
最初にお礼に行ったのは中学生のアキラですが、彼の訪問は微妙に
失敗気味に終わってしまいました。またこれ以後、アキラはカナと
学校でも会話をするようになるのですが、それを勘違いした藤岡に
目の敵にされてしまいます。次に、高校生のナツキはハルカの教室を
訪ねようとしますが、その途中、不運な事故のせいで見知らぬ上級生
に殴られてしまいます。 その上級生こそがハルカだということが
判明したのは、改めて家を訪ねたときのことでした。
そんなこんなでいろいろありましたが、ふたつの南さんの関係は、
いまのところそう悪くはないようです。 |