□第1話 「コクハク」 |
東京のとある街・かもめ市の一角にある廃ビルの屋上で、町屋翔太はロケットを作っている。それを見守りながらおしゃべりをしている少女、綾瀬明日奈の元に父親が遺体で見つかった知らせが入る。 一緒に警察署に行き、翌日いつものように廃ビルの屋上に来た翔太は、ロケット小屋が白い煙で覆われているのを見つける。急いで小屋の中に入った翔太は、シゴフミ配達人・フミカと言葉を喋る杖・カナカに出会う。そしてフミカは語る。 明日奈の死んだ父親から明日奈の恋人への「シゴフミ」を届けようとしていること。そしてそれを届けるのがボクの仕事だと… |
□第2話 「ロケット」 |
父親の死の原因を知ってしまった翔太を明日奈は傷つける。それは愛する妹を守るため、そして妹の幸せを願う純粋な気持ちからの行動。しかし事件は明日奈の予想を超える早さで世間に明るみになる。その事実を知った明日奈は混乱し、その場から逃げ出す。警察の捜査対象となってしまった明日奈は、妹を守るために姿を消そうとする。長髪をナイフで切り、着替えを盗み、青森行きの長距離列車に乗り込む。そこに現れるフミカ。身構える明日奈であったが、フミカが鞄から取り出したのは、彼女宛のシゴフミだった…。 |
□第3話 「トモダチ」 |
高校に通う仲良し三人組の一人・千川大輝が突然自殺をする。それまで千川と一緒にごくごく普通の学生生活を送っていた小竹透と野島要は、その原因に全く心あたりがなく戸惑う。その死は学校内にとどまらず、マスコミにも大きく取り上げられ、学校側はその対応に追われる。教頭に事情を聞かれる小竹と要であったが、何も答えることができず口をつぐんだまま。そんなある日、息子の死の原因を明らかにするために、始業前の教室に千川の父親が乱入する。そこへ千川のシゴフミを持ったフミカが現れる…。 |
□第4話 「ナミダ」 |
母親・立石尚子からのシゴフミを持ったフミカが八広蘭の前に現れる。しかし幼い頃に自分と父親を残して家を出て行った母を許せないでいる蘭は、そのシゴフミを受け取ろうとしない。そしてテニス部の合宿に参加するためにかもめ市外に出ることになった蘭を、フミカは出張申請を出し追う。しつこくシゴフミを渡そうとするフミカを、邪険に扱い続ける蘭。しかし四ツ木七恵と逢うために夜の音楽室で待っている蘭に、フミカはシゴフミを渡すことに成功する。しかしその手紙は読まれることなくゴミ箱に捨てられるのであった・・・。 |