□第1話 「再びの刻」 |
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夏休みが終わり、2学期が始まった。いつもと
変わらない校舎。積極的に吉田さんに声を掛け
てる池。妙にぎこちない緒方と田中。シャナ
を心配し、学校を視察しようとするヴィルヘルミナ。
シャナと共に闘ったあの夏祭りの夜がまるで嘘だった
かのような風景に、悠二は嬉しささえ感じていた。
だが、悠二はそんな風景に違和感をおぼえ始める。
シャナが英語教師に意見するのも、吉田さんが持っ
来ててくれた手作りのお弁当も、まったく同じこと
を自分は経験しているのではないか。
それはやがて確信に至り、この世界から抜け出す
べく、悠二は1人で姿の見えない“徒”に立ち向か
おうとする。 |
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□第2話 「全ての序章」 |
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夢を操る“徒”、“戯睡郷メア”。だが、悠二の活躍
でその自在法は破られ、シャナが振り下ろした一
太刀であっけなく倒れた。封絶が解かれた世界は
それ以前と変わりなく、翌日もまた、悠二はいつも
と変わらぬ朝を迎えていた。ただそこにも僅かなが
らも変化があった。
朝の鍛錬の相手がヴィルヘルミナだったこと、そし
て鍛錬を終えた悠二にシャナが「悠二は強くなる
よ」と声を掛けたことだ。……しかし、戦いの時は
再び始まった。 封絶の中に取り込まれた悠二と
シャナの前に本当の姿を現す“戯睡郷メア”。
その力によって現実化する強大な敵。
夢を覚ます為のキーはどこにあるのか。
そして“メア”の狙いとは……。 |
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□第3話 「疑惑の転校生」 |
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その少女を見た時、悠二は驚き、シャナは封絶に
よって空間と時間を止めた。
少女の名は近衛史菜。ついさっき、クラス担任か
ら紹介されたばかりの転校生だ。 御崎市を襲った
バル・マスケのひとり、ヘカテーにあまりにも似過
ぎている史菜。とはいえ、封絶で動けない史菜が
“徒”とは思えず、シャナ達はしばらく様子をみるこ
とにする。 海外暮らしが長く、学校生活での勝手
が分からないのか、まるでどこかのお姫様のような
言動や行動をしてしまう史菜に、優しく接するする
クラスメイトたち。 だが、シャナは疑いを解くことは
なく、とある計画を準備していた。
そして、その時が訪れる。 |
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□第4話 「憂いの少女たち」 |
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ヘカテーと同じ顔を持つ転校生・近衛史菜。
優しいクラスメイトたちのサポートもあり、次第に
学校生活に慣れた彼女は、悠二やシャナ、吉田
や緒方たちとも一緒に昼食をとるようになっていた。
だが、彼女への疑惑が消え去ったわけでない。
マージョリーとヴィルヘルミナは、バルマスケの
動きを世界各地に散らばるフレイムヘイズからも
収集するなど、わずかな不安要素も見逃さない
気構えでいた。そんなことを知ってか知らずか、
悠二は新規オープンしたデカ盛りの店に行って
みようとみんなを誘う。そして、悠二と佐藤が
デカ盛りラーメンの早食い勝負をしている最中、
史菜が姿を消す。 |
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□第5話 「家族の食卓」 |
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ヴィルヘルミナによる、シャナ以上に厳しい鍛錬。
その皆あってか、悠二は徐々にだが新たな力を
身に付けようとしていた。
まだ確実ではないものの、それを「存在 の力を
操れるようになった」成果とヴィルヘルミナは言う。
一方、鍛錬を休んだ理由として、ヴィルヘルミナに
シャナは「都合が悪い」とだけ伝えていた。しかし
本当の理由は他にあった。 とある抑えようのない
気持ちが苛立ちとな り、シャナの態度を悪化させ
ているのだ。そしてついに、シャナはその苛立ちを
ヴィルヘルミナにぶつけてしまう。そんなシャナの
苛立ちを知ってから知らずか、悠二はその翌日、
史菜の屋敷へと足を踏み入れる。 |
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□第6話 「試練の前夜」 |
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急遽、明日から行なわれることになった一斉テスト
。その対策のため、緒方の発案で悠二たちは勉強
会を開くことになった。 メンバーは、一緒にお弁当
を食べている仲間に、会場を提供してもらう佐藤と
田中、そして史菜を加えた8人。 勉強会が始まる
と、自然と池とシャナがみんなに教える形になって
いく。しかし、シャナは史菜が当然のように悠二の
隣に座っているのが気に食わない。 一方、みんな
のためにとキッチンで夕食を作っていた一美も、
史菜に優しすぎる悠二の態度に、寂しさを感じず
にはいられなかった。
だがその後、ふいに現れたマージョリーによって、
少女たちの思いは大きく変わって行く。 |
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□第7話 「池速人、栄光の日」 |
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暗闇にシャナが縦横に振った剣先がきらめき、
その刹那、魔物たちの断末魔が響き渡る。だが、
シャナの手に握られていたのは贄殿遮那では
なく、そんなシャナを暗闇の外で迎えたのも
悠二ではなかった。そう、シャナたちは、史菜
に遊園地デビューをさせるため、いつものメンバ
ーと一緒に「ファンシーパーク」へ来ているのだ。
幹事は、「いい思い出は、いい段取りから生ま
れる」が信条の池速人。誰もが彼を段取りをさせ
たら御崎高一と思っていた。また、彼自身も今回
の段取りを成功させ、リーダーシップのとれる頼り
になる男として、一美に少しでもアピールしようと
決意を新たにしていたが…。 |
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□第8話 「過去への扉」 |
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ヴィルヘルミナと加えた鍛錬は徐々にその成果
を見せ始め、悠二は次の段階へまた一歩踏み出
そうとしていた。 一方、悠二の状況を知りつつ
も何も出来ない自分の腑甲斐なさを感じていた
佐藤は、ついにマージョリーに「俺を、鍛えて
下さい」と懇願する。マージョリーと一緒に街
を出て、マージョリーの力になりたい。その「力
が欲しい」と。 だが、その真剣は眼差しに対し、
マージョリーは冷たく言い放つ「アンタ、死ぬわ
よ」。そして、彼女がこれまでどんな生き様を
味わって来たのか、その一部を…世界恐慌から
数年経った頃のニューヨークで、あの“千変”
シュドナイと繰り広げた戦いとひとりのフレイム
ヘイズとの出会いとを語り始める。 |
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□第9話 「悲しみのマイルストーン」 |
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先の大戦の残り香が漂うニューヨーク、エンパイ
アーステートビルにマージョリーはいた。対する
は“穿徹の洞”(せんてつのほら)アナベルグ。
だが、彼女が纏う青く燃えるトーガから次々に放
たれた炎弾は、一向にアナベルグに当たる様子
がない。その時、鈎爪が青いトーガを切り裂く。
シュドナイによる不意打ち。絶対の危機に、半人
前のフレイムヘイズ“魑勢の牽き手”(ちせいの
ひきて)ユーリィが駆けつける……。 自らの
過去を語り出したマージョリー。だが、その最中、
ふいに話をやめ佐藤たちに質問を投げかける。
「もし、仮にあんたたちがフレイムヘイズだとして
…」。ある訳もない前提の質問、その意図とは…。 |
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□第10話 「帰って来た男」 |
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悠二の鍛錬は、自在法の構築を試みる段階に
きていた。幾度かの失敗の後、悠二が封絶に
成功した時、シャナとアラストールからの祝い
言葉はなかった。悠二の張った封絶を染める、
“銀色の炎”から目が離せずにいたからだ。
学園祭まで3週間を切り、悠二のクラスでは出し
物の最終決定と、地域の商店街まで繰り出す、
仮装パレードへの代表者選びが行なわれていた
。シャナや一美だけでなく、史菜と悠二もまた
出場者として選ばれ、それぞれが仮装する役が
くじ引きによって選ばれる。そしてシャナがその
怪しい影に気付いたのは、そんな一日の夕刻だ
った。“徒”でこそないが、悠二の家から彼女らを
尾行するその影に、シャナは容赦ない一撃を加える。 |
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□第11話 「約束の二人」 |
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「清秋祭」初日、商店街を練り歩く仮装パーレド
がスタートした。1年2組の仮装は、ロミオとジ
ュリエットに扮した悠二と一美、ドロシーのシャナ
や魔法使いの史菜を有するオズの魔法使い。コース
沿いには多くの見物客に混ざり悠二の両親、そして
ちょっと離れた場所にはヴィルヘルミナに無理矢理
連れてこられたマージョリーの姿もあった。 悠二の
自在法に現れた銀色の炎、零時迷子を追うフィレス。
悠二の身に起こった疑問にマージョリーの力を借りる
ため、ヴィルヘルミナは彼女に銀のことを打ち明ける
決意をする。だが誰一人として気付かないまま、
しかし確実に、不吉な風は吹き始めていた……。 |
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□第12話 「清秋祭始まる」 |
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それは、清秋祭初日。校庭の特設ステージで、
1年を中心とした仮装パレードの優勝者が発表
された直後だった。突如ステージ上に竜巻が出現
。悠二がその中心に捕らえられてしまう。琥珀
色をまとう風…。だが、その中心から新たな色
の炎が走り封絶が張られた刹那、マージョリー
の表情が一変。群青の炎を爆発させたマージョリ
ーは、トーガと化しその中心へ飛ぶ。「お願いだ
から、どうか話を…」。ヴィルヘルミナの必死の
説得も自分を失ったマージョリーには届かないのか
。一方、シャナは悠二を狙う“徒”と対峙していた。
琥珀色の風を操るその者は、“彩飄”フィレス。その
昔、零時迷子を作ったエンゲージリンクの一人だった。 |
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□第13話 「収束、そして兆し」 |
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御崎高校学園祭「清秋祭」まであと3日。教室を
使った研究発表、屋外テントでの模擬店、そして
仮装パレードの衣装作り。準備に忙しいのは悠二の
クラスだけではなく、クラス単位で泊まり込みを
含めた作業が行なわれていた。 祭りはその準備が
最も楽しいと言われる。特に気の知れた仲間で作り
出す祭りは特別であり、共に過ごす夜は格別だ。
だが、その雑然とした興奮と歓楽の中、一美は自分
自身に正直でいるための決意を新たにし、シャナも
また己の心に真正面から向か合おうとしていた。
そしてヴィルヘルミナが帰ってきたその夜、悠二に
新たな試練が突きつけられる。 |
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□第14話 「永遠の恋人」 |
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フィレスのが求めるヨーハン。マージョリーが狙
う銀。それは本当に悠二の中にあるのか?その答
えを知るため、シャナたちは二人に休戦と協力を
約束させる。その夜、悠二が衰弱したフィレスに
力を分け与える時、複数の自在法がマージョリー
によって展開された。フィレスと彼女が作った零
時迷子の間に流れる力を観測することで、零時迷
子の全容を知ろうというのだ。だが、解ったのは
新たな謎…正体不明の自在式の存在とフィレスが
かけた“戒禁”の変質だった。進展ゼロ。その場
にいた誰もが、全ての中心にいる悠二に視線を向
けていた。とその時、一美がフィレスに言葉をかける。 |
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□第15話 「覚醒」 |
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意識だけを宿した傀儡を操る自在法『風の転輪
』によって、マージョリーやシャナを、そして
かつての盟友ヴィルへルミナをも利用したフィ
レス。彼女は寸分の間も置かず、悠二へ……愛
すべきヨーハンへと手を伸ばして行く。だが、
悠二の胸から現れた腕は銀の炎に包まれていた
。腕だけでなく、頭部、首、肩と、悠二の胸か
ら這い出るように次第に露になっていく銀。
その光景を見つめていたのは、シャナたちだけで
はなかった。遥か遠く、とある古城の一室でも幾
組かの眼が、冷ややかにそして意味ありげな笑い
を浮かべ見つめていた。そして、この事態に干渉
する新たな存在が登場する。群青に輝く自在法へと歩み寄る影は……。 |
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